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Cー0
寒くもなく暑くもなく、閑かでもなく騒がしくもない。
そんな何でもない夜。
自分がひとり寝間で弓の手入れをしていると、時々姉が訪ねて話をしてくれたものだ。
姉はいつも自分のななめ横に座り、遠くを見ながら言葉を紡ぎ出す。長い髪を厚めのヴェールで隠し、白のまっさらな布は明かりの中で神々しく浮き上がった。
彼女の話す話は一つとして同じものはなく、そしていつも同じであった。
それは一つの王国の話。今はもうない、滅んでしまった故郷の話。いろいろな王様や公女、たくさんの英雄や狩人、賢者や魔法使いがでてきて、困難に出会いそれを乗り越えてゆく話。それらはいつも同じところに帰結した。千年王都フェミリオン・・・
姉はいつも懐かしそうに、悲しそうに語る。その夜もまた、姉が訪ねてきて話をした。
一人の小さな――自分のように――英雄の話、しかし勇敢な勇者の話。
彼は運命には屈しなかった。王に逆らい、雷に立ち向かい、竜を殺した。または逆らうことが彼の運命だったのだろうか・・・
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